遠くに龍王山 正面奥の石門は麻生社宅、すぐ右手には用水路とブランコがあり
              毎日の近所の子ども達の 集合場所でした
              道路は勿論 舗装されていません まわりは麻生セメントや麻生飯塚病院関係の
              社宅だったので 月に何度か 配給の石炭車がやってきて一軒一軒、軒先に
              一週間分ほどの石炭を 落としてゆきます それを各家庭の奥さんが スコップと
              えびじょうけを使って 自宅の風呂の釜戸口の石炭庫に 運び入れておられました
              だから 近所の地面は真っ黒です また、地面の窪みを補正するのに シャモットが
              ひかれると地面は赤いレンガ色に染まり 近所の奥さんが豆炭や七輪の燃えかすを
              ポンと窪みにすて 下駄で地面を均すと そこは 真っ白に染まりました
              トラックが通る コンクリートの様に ガチッと 締まった場所もあって そこは格好の
              駒遊び場でした 手の平いっぱいにひろがる駒に 近所のおじさん(駒の剣打名人)に
              打ってもらった駒の剣を「きょんきょん」にやすりで研いで(あんまりきょんきょんで手のひらに
              すくったら 手のひらに穴があきました また 地面にめり込みやすく 塩梅が難しいんです)
              毎日繰り広げれれる勝ち駒に行ってました 向かい側には平島材木所があり カブト虫の幼虫を
              掘り当てる名人小僧もいました 僕は 鬼ごっこが大好きで 十数メートルある原木の影に隠れたり
              見つかっても 材木をバランスよく渡り逃げるのが得意でした 材木はバランスよく積み上げられ
              子どもが乗っても荷崩れしませんが ポケットの10円玉を落としたら なかなか拾えません
              町内の夏休みラジオ体操もこの広場であって 上級生からはんこをもってくるようにいわれ
              あやまって 材木の間に落とし 父に ぼこぼこになるまで しかられました それ以来 判子は
              大切に大切に扱っています 近くに飯塚病院があって 木造なので 丁度 売店の下にもぐりこみ
              ときより つり銭などが 床に落ち 運悪く 木目の隙間を通って 縁の下におちた小銭を
              拾って 家の隣の岩下商店さんで チロルチョコレートを買ったものです 10円が値上がりするって
              聞いて 買いだめもしました 結局いっぺんに食べて 3〜4個ほおばり 周りのチョコをかじりとり
              真のミルクキャラメルがごっちんになって 歯が抜けるほどかたまり 口の中は 十円が百円札(僕が
              握れる最高のお札は板垣退助の百円札でした)の超リッチなプレミアムな味になり あごが外れそうな
              よだれ顔で 満足に浸っていました 近くに バレーコートがあって 近所の子にとっては 野球・サッカー
              などの 近代スポーツ場でした となりはテニスコートで 軟式の玉が跳ねる音が耳に残っています
              


                   
                          まだ、鉄筋コンクリートの倉庫建設前でした


                   
                         石炭で沸かす風呂で、隣の浴槽は水風呂でした


                   
                         格好の遊び場「平島材木店」にて 妹と
                         奥は筑豊本線 SLに引かれて石炭貨車が鈴なりでした
                         ズックの絵はエイトマン、左右逆履きです

                    
                  新倉庫にて 母と妹 木箱ビールのかちゃかちゃ音は今も耳に残っています


                    
                               新飯塚のi飯塚聖母幼稚園に通いました