校長日記4
愛知県からの便り
 平成27年9月14日、思いがけないFAXが届いた。庄内町で始まった通学キャンプであり、通学合宿なのだが、それぞれの時期の参加者がたくさん庄内に残っているわけではない。庄内に残る若者は、家業を継ぐか、あるいは就職先を近くに求めることになるのだが、いずれも多くの事例を聞かない。多くは遠い地で生きる場所を求める事になる。NPOドングリの理事をやってくれている篠崎和史君などは、最初の頃の通学キャンプ参加者が生活体験学校の現在の日々を支えてくれている稀な例である。しかし、遠く庄内を離れている若者の便りは、我々年をとった者の郷愁を誘うだけのものではない。今現在、庄内や恷sに残る若者に新たな響き合いを引き起こす。だから嬉しい。以下に、「新たな響き合い」を期待しながら、FAXの文面を紹介したい。
 
前略
正平辰男校長先生をはじめ、30年前のロングキャンプ時代からの先生方、大変ご無沙汰しております。そして現在、庄内生活体験学校を支えて下さっている方々、初めまして。
突然のFAXで失礼しております。

先日、「生活体験学校でお手伝いしてくれる人を探してるんだ」と同級生の和史くんが、あかねさん(ひこうき雲→空の会→宿泊ボラ)に話してたと聞きました。何でも、今年度から正平先生が管理されてるとかで!

私は700km離れた愛知県で暮らしておりますが、2ヶ月に1度程の頻度で庄内に帰省しており、鳥羽池はおさんぽコースなので、いつも生活学校どうなったのかなぁと思っていました。
小3で参加したロングキャンプに始まり、ピカピカの生活棟での超恵まれた通学合宿まで、お世話になった者です。
教育大生時分には、あかねさんと共に宿泊ボラとして関わらせて頂きました事もあり、庄内を離れてからも、思い出の沢山詰まった施設にまた伺いたいなぁと思い続けてました。しかし郡市統合などもあり、きっと、遊びに行っても、知らない方ばかりだろうなと躊躇していたところの、このお知らせでした。

この素敵なお知らせに、15年ぶりに先生に会えるかもと興奮し、HPを検索、以前と同じ電話番号に勝手な親しみを感じて、これまでのためらいがウソのように、勢いづいてお電話してしまいました。
にもかかわらず、ご丁寧な対応をして頂き、このFAXへと至った次第です。

気がつけば私は、出会った頃の先生方の年齢にぐんと近づいてしまいました。
30年前の草むらに埋まる位のおチビで、泣きべそだった頃よりは、きっと先生方のお手伝いがしっかりできると思います。
当時、一緒にロングキャンプに参加し、生活学校でお勤めもされてた成重先輩も、先生方のお手伝いができるのであれば、と言ってます。

ロングキャンプや通学合宿で教わった事は、かけがえのない財産です。将来を担う多くの子ども達が、この恵まれた機会を活かすべきだし、この素晴らしさが沢山の方に伝わる事を強く願ってやみません。

ぜひ先生方にお会いして、これからの庄内生活体験学校について、お聞きしたいです。以下、連絡先を記しておきます。よろしくお願い致します。
                                                        草々
(飯塚市庄内生活体験学校々長、平成27年9月28日)